備蓄食料30日分はコレ!リストと選び方、収納・保管方法を解説
「災害への備えとして3日分や1週間分の食料備蓄は聞くけれど、30日分も本当に必要なのか」「そんな大量の食料をどこに置けばいいのか」と悩んでいませんか。
南海トラフ巨大地震のような広域災害を想定した場合、各種ライフラインが長期にわたり麻痺するリスクがあります。そのような状況下では、1週間程度の備えでは枯渇するかもしれません。
しかし、30日分といっても、すべての食事を「非常食」でそろえる必要はありません。普段食べている食材をうまく組み合わせることで、無理なくスペースを有効活用して備蓄可能です。
本記事では、30日分の備蓄が必要な理由と備蓄リスト、そして大量の食料をスマートに保管する収納術を解説します。記事の内容を実践すれば、被災時でも普段と変わらない生活を維持しやすく、健康・ストレスへのリスクの軽減につながるでしょう。
あわせて読みたい
本当に必要な備蓄食料30日分のリストと量

備蓄食料30日分の目安量(1人分)をご紹介します。
| 種類 | 1人分の目安量 |
| 水 | ・90L ※500ml×20本、2L×40本 |
| 主食 | ・アルファ米:60パック ・パン(缶詰):30缶 |
| おかず | ・肉や魚の缶詰:60缶 ・レトルト食品:30パック |
| その他(お菓子・甘味) | ・乾パン:10缶 ・羊羹:10~20本 ・野菜ジュース:30本 |
米やパンなどの主食のみでは、栄養バランスが崩れ、健康を維持できない恐れがあります。野菜ジュースやおかず類の備蓄食も必ず確保しましょう。
また、水を備蓄する際は、「持ち歩き」「飲み切りやすさ」も考慮して500mlのペットボトルも購入してください。500mlのペットボトルであれば、1日のうちに飲み切りやすく、雑菌が発生する前に飲み切れます。
備蓄食料は30日分も必要なのか

大規模災害が発生した場合、各種ライフラインや物流がいつ回復するかわかりません。
しかし、大量の備蓄食料を購入すると、コストがかかるだけでなく、収納スペースも圧迫します。「本当に30日分も必要なの?」を疑問に思う人もいるでしょう。
次項では、備蓄食料は本当に30日分も必要なのか、政府が推奨する備蓄量と最低限の備蓄量について解説します。
政府が推奨する家庭備蓄の現状と目標
農林水産省や内閣府は、災害への備えとして「最低3日分、できれば1週間分」の食料備蓄を推奨しています。しかし、これはあくまで「ライフラインが復旧し、支援物資が届き始めるまでの期間」を想定した最低ラインです。
※参考:農林水産省
過去の大規模災害において、地域によってはライフラインの復旧まで3~6ヶ月かかったケースもあります。もちろん、政府・自治体からの救援物資の支給はありますが、「食べなれた食品」「体質的に摂取できる食品」が支給されるとは限りません。
これらの複合的なリスクに備えるため、余裕を持った「1ヶ月(30日)分」の備蓄も想定することが大切です。
大規模災害では最低3日分では足りない理由
「3日分あればなんとかなる」という考え方は、局地的な災害には通用しても、広域災害では通用しません。南海トラフ地震や首都直下地震のような巨大災害が発生した場合、被害範囲が広大であるため、国や自治体からの支援物資(公助)が、すべての被災者に行き渡るまで1週間以上かかる可能性もあります。
また、発災直後は近隣のスーパーやコンビニエンスストアに人が殺到するほか、建物の倒壊・物流の停滞により、店舗を利用できないかもしれません。つまり、自宅にある食料だけで長期間食いつなぐケースも想定されます。
3日分の備蓄はあくまで「生き延びるための緊急用」であり、その後の復旧期を含めた生活を維持するためには、圧倒的に量が不足します。長期的な視点で家族の健康と精神状態を保つには、30日程度のストックも検討しなければなりません。。
避難所は必ずしも利用できると限らない
「家がダメなら避難所に行けば食料がもらえる」と考えるのは危険です。都市部の避難所は収容人数に限りがあり、定員オーバーで受け入れを拒否されるケースも起こり得ます。
また、自宅が無事であれば、プライバシーがなく感染症リスクの高い避難所よりも、住み慣れた自宅で過ごす「在宅避難」が推奨されます。
しかし、在宅避難者への物資配給は、避難所に比べて遅れる傾向にあります。自分たちで食料を確保していなければ、電気やガスが止まった自宅での飢えに苦しむかもしれません。
特に乳幼児や高齢者、アレルギーを持つ家族がいる場合、配給されるおにぎりやパンが体に合わない可能性もあります。誰にも頼らず、自宅で自立して生活を送るためには、十分な量の自分専用の食料確保が不可欠です。
備蓄食料30日分の選び方5つのポイント

30日分の備蓄食料は「お腹を満たす」ことだけが目的ではありません。ライフライン・物流の復旧、安全に住める住居を確保するまで、心身の健康を維持することが目的です。
次項では、健康維持を目的として、30日分の備蓄食料を選ぶポイントを5つ解説するので、これから購入する人はぜひ参考にしてみてください。
ポイント① 栄養バランスを考えて選ぶ
野菜不足を補うために、長期保存可能な「野菜ジュース」や「青汁」、「カロリーメイト」なども必ずリストに加えてください。
30日間という長期間、炭水化物(おにぎりやパン)だけの食事を続けると、栄養失調や体調不良を招きくリスクがあります。
栄養不足が招くリスク
- 体調不良のリスク(免疫力の低下や便秘、口内炎など)
- 持病の悪化リスク
- ストレスの増加リスク
厚生労働省の資料によれば、過去の震災発生時、避難所にて持病の悪化やストレスなど、健康相談が多く寄せられたとあります。
※参考:厚生労働省|避難生活で生じる健康問題を予防するための栄養・食生活について
タンパク源に肉や魚の缶詰、マルチビタミンのサプリメントも用意しておくと、手軽に栄養バランスを整えられます。健康状態を維持することは、避難生活を乗り切るための重要課題です。
ポイント② 調理不要で食べられるものを中心に
調理・温め不要で食べられる食料を中心に選んでおくと、各種ライフラインの止まった状態でも食事を確保できます。
災害時は電気・ガス・水道がすべて止まる可能性があります。カセットコンロがあっても、ボンベの残量を気にしながらの調理となるため、加熱なしで食べられる食品の割合を増やした方が無難です。
調理・加熱なしで食べられる食品の例
- 缶詰(缶切り不要なもの)
- 温め不要のレトルトカレー
- アルファ米
- 栄養補助食品(カロリーメイトやプロテインバーなど)
全体の3割程度は「開けてすぐに食べられるもの」にしておくと、疲労困憊している時でも食事を取れます。
ポイント③ 賞味期限の長いものを選ぶ
30日分もの大量の食料を管理する場合、すべてが賞味期限の短いものだと、頻繁に入れ替え作業が発生し、管理負担が大きくなります。
ベースとなる食料には、賞味期限が5年〜7年ある「長期保存食(アルファ米や保存パン、備蓄用保存水)」を選び、倉庫の奥や取り出しにくい場所に保管します。そして、手前の取り出しやすい場所には、賞味期限が半年〜1年程度の日常食材(レトルト、カップ麺、パスタ)を置きます。
このように「長期保存用」と「ローリングストック用」を明確に使い分けることで、管理の手間を大幅に削減しつつ、食品ロスを防げます。
ポイント④ 普段から食べ慣れている味を選ぶ
備蓄食料を選ぶ際は、普段の食卓に並ぶものや、家族が「美味しい」と感じるものを優先してください。
非常時だからといって、食べたことのない乾パンや味がアルファ米では、精神的なストレスが溜まります。「食」は避難生活における数少ない楽しみであり、心の安定剤です。
たとえば、お気に入りのパスタソース、子供が好きなキャラクターのカレー、甘いお菓子などです。
また、定期的に「備蓄食料を食べる日」を設け、家族で味見をしておくことも大切です。災害時のようなストレスにさらされる環境において、口に合わないものは喉を通らないかもしれません。食べ慣れた味を備えることが、安心感につながります。
ポイント⑤ 水は1人1日3リットルを目安に備蓄する
政府が推奨する水の備蓄量は「1人1日3L」です。30日分では1人あたり90Lと膨大な量になりますが、これを妥協してはいけません。
※参考:政府広報オンライン|防災・災害対策|災害に備えた家庭備蓄のポイント
3Lには飲料水だけでなく、アルファ米を戻したりスープを作ったりする調理水も含まれます。
スペースの問題でペットボトルでの確保が難しい場合は、ウォーターサーバー(停電対応型)のボトルを多めにストックしたり、折りたたみ式のポリタンクを用意して給水車に並ぶ準備をしたり、何らかの対策が必要です。
命をつなぐための絶対条件として、水だけは最優先で確保してください。
30日分の備蓄食料をスッキリ解決する収納・保管方法

30日分の膨大な備蓄食料をダンボールに詰めた場合、4~7箱相当の大きさです。そのまま収納すると、スペースを圧迫しやすく、管理も難しいため、次項の収納・保管方法もぜひ参考にしてみてください。
収納・保管方法① 賞味期限切れを防ぐローリングストック
30日分の食料を無駄なく管理するための鉄則が「ローリングストック(循環備蓄)」です。
ローリングストックとは
- 普段の食事で備蓄食料を消費し、食べた分だけ新しく買い足す方法
- 長期保存用の食品である必要はない
- 賞味期限を管理しやすく、被災時でも安全な食事を確保しやすい
たとえば、お米やパスタ、レトルト食品は常に「プラス1袋」をキープするように買い物をします。これにより、特別な非常食を大量に抱え込む必要がなくなり、常に賞味期限の新しい食品が自宅にある状態を維持できます。
パントリーやキッチン収納の一角を「ローリングストック・ゾーン」と決め、新しいものを奥に、古いものを手前に置く「先入れ先出し」を徹底すれば、期限切れによる廃棄をほぼゼロにできます。
収納・保管方法② 30日分の備蓄食料は分散収納しよう
30日分もの食料と水を1箇所にまとめて収納するのは、収納スペースの圧迫、リスク管理の観点から避けるべきです。もしその部屋が地震で家具が倒れて入れなくなったり、1階が浸水したりした場合、すべての食料を失うかもしれません。
「分散収納」を基本とし、以下の場所に備蓄食料を保管しましょう。
分散収納する場所
- 玄関(靴箱付近)
- 寝室(ベッド下やクローゼットなど)
- 床下収納
- 押し入れ
- 物置き
2階建ての戸建てなら、1階と2階の両方に水を置いて、どこにいても水が持ち出せるよう準備しましょう。
また、水などの重いものは、キャスター付きの台車に乗せて押し入れの奥に入れる、ベッド下のデッドスペースを活用すると、居住スペースを圧迫せずに大量保管が可能です。
備蓄食料の保管方法は、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
収納・保管方法③ 備蓄食料の収納に便利なアイテム
大量のストックを整理整頓するためには、適切な収納グッズが欠かせません。
ダンボールに詰めて保管した場合、「湿気によるカビ」「中身が何か把握しづらい」「被災時に破損しやすい」などのリスクがあります。管理・収納・利便性を考慮した場合、収納アイテムを利用した方が食料の安全を確保しやすくなります。
頑丈な収納ボックス(コンテナ)
- 重たい水や缶詰を積み重ねて保管できる
- 蓋付きなら埃を防ぎ、避難時は椅子代わりにもなる
- 地震などの発生時、中身の破損や浸水を防ぎやすい
ファイルボックス
- レトルトカレーやパスタソースなどのパウチ食品を「立てて」収納できる
- 種類が一目でわかり、取り出しやすくなる
- スマートに収納できるため、部屋に馴染みやすい
すのこ
- 直置きしたダンボールにカビが生えるのを防ぐ
- キャスター付きは、移動させて掃除しやすい
上記はあくまでも一例なので、ご自宅の収納スペースを照らし合わせつつ、マッチする収納アイテムをそろえましょう。
まずは1日分の備蓄食料から始めよう
30日分の備蓄食料は、決して過剰な備えではありません。大規模災害が発生した際は、ライフラインが数ヶ月間停止する事態も想定されます。
コンビニやスーパーが利用できない場合、政府・自治体の救援物資が支給されます。しかし、「アレルギー」「栄養価」「食の好み」などを考慮すると、自宅で備蓄した方が非常時のストレス軽減や安全性を確保しやすくなるでしょう。
お米やパスタなどの日常食材を多めにストックし、長期保存の水や缶詰を組み合わせれば、収納スペースを有効に使いながら30日分の確保は十分可能です。
「30日分の備蓄は難しい」という場合、まずは1日分の非常食から備蓄しましょう。徐々に積み上げることで、非常時でも家族の健康・安全を守る備えが完成します。
1日分の備蓄については、以下の記事で解説しているので、ぜひチェックしてみてください。


は何リットル必要?世帯人数別の量とおすすめ商品4選-300x158.png)