避難所の一人当たりのスペースは何畳?現状の基準とリスク回避に向けた備え

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災害が発生したとき、「避難所で横になって休めるのだろうか」「家族のスペースは確保できるのか」と不安に感じるかもしれません。実は、日本の避難所における一人当たりのスペースは「約1〜2畳」が目安とされており、想像以上に狭いのが現状です。

この記事では、避難所におけるスペース基準や混雑する避難所で生じるリスクをわかりやすく解説します。また、狭い避難所生活を避け、自宅で安全に過ごす「在宅避難」の条件や具体的な備えについてもご紹介します。

被災時のストレスを抑え、大切な家族の健康を守るための知識・方法を身に付けましょう。避難所のスペースや課題が見えてくると、「本当に必要な防災備蓄はなにか」も理解できるようになります。

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避難所の一人当たりのスペース

避難所の一人当たりのスペース

各地域の避難所は収容人数が決まっており、一人当たりに割り振られるスペースにも限りがあります。避難所を利用する際は、個人に充てられるスペースを把握することで、持っていく荷物の選別に役立ちます。

次項では、国内の避難所で割り当てられる一人あたりのスペースについて、国のガイドラインと過去の実例をもとに解説します。

内閣府が定めるのは一人当たり「最低3.5㎡」のスペース

内閣府が示す最新のガイドラインはスフィア基準に則り、避難所の一人当たりのスペース「最低3.5㎡(約1.9畳)以下」と記載されています。

※参考:内閣府|1 避難所の設置

スフィア基準とは

災害や紛争の被災者が尊厳ある生活を営むために、国際的に定められた人道支援の最低基準

しかし、この指針を満たす避難所を確保できている自治体は、「全体の約2割にとどまる」という調査結果もあります。多くの地域では、依然として非常に狭いスペースでしのがざるを得ないのが現状です。

過去の震災から見る避難所の一人当たりスペース

避難所の一人当たりのスペースは、約1畳程度しか確保できないケースもありました。これは、東日本大震災・能登半島地震の事例です。

※参考:毎日新聞
    朝日新聞

自治体や避難所によって確保できる個人スペースには差があり、能登半島地震では個人スペースの格差が3倍ほどあったようです。

プライバシーの確保が難しい可能性もあるため、防災備蓄をはじめる際は「目隠しポンチョ」「アルミブランケット」など周囲の目を遮るアイテムも備えましょう

避難所のスペース問題と集団生活の課題

避難所のスペース問題と集団生活の課題

避難所の収容人数は、単純に全体の面積を一人当たりの基準面積で割って算出されているケースが目立ちます。しかし、実際の避難所運営では、計算通りにスペースを分け合えるわけではありません。

通路の確保や固定された備品の影響により、実際に使える居住面積は計画よりも狭くなります。集団生活における具体的な課題と、それに伴う心身へのリスクを整理します。

【スペース問題】実際の居住面積はさらに狭くなる

体育館や公民館の床面積だけで収容人数を計算すると、実際のスペースは想定より小さくなります。避難所では、人々が安全に行き来するための通路や、物資の保管場所、受付などの共有スペースが欠かせません。

たとえば、縦横50mの長さ(床面積250㎡)のある避難所において、出入口から反対側の壁まで幅1mの通路を作った場合、全体の1/5は収用スペースが縮小されます。

つまり、事前に確認していた一人当たりのスペースより、小さい面積しか割り当てられないかもしれません。

「避難所に行けば必ずスペースが確保される」とは限らないため、避難先の候補(車中や知人宅)やプライバシーを確保する方法をあらかじめ検討しましょう

【集団生活の課題】ストレスと健康被害

一人当たり1畳から2畳ほどの狭い空間では、被災者の心身にストレスがかかります。

ストレスとなる原因

  • 周囲との距離が近い
  • 物音や話し声が気になる
  • 周囲の視線があり、着替えができない

実際、過去の震災でもプライバシー・騒音問題が取り上げられ、国や自治体で対策方法が検討・実施されています。

過度なストレスは不眠や自律神経の乱れにつながり、体調を崩しかねません。さらに、体を自由に動かせない狭い場所で長時間過ごすと、エコノミークラス症候群を発症するリスクもあります。

こうした課題は、アイマスクや耳栓、寝袋など個人で用意する防災用品でも対策できます。防災備蓄をはじめる際は、避難所生活のリアルな状況をイメージしながら、なにが必要かを考えることが大切です。

防災用品については、次項で詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。

限られたスペースを快適に!避難所向けの防災備蓄リスト

避難所では一人当たりのスペースに制限があるため、「あれも買っておこう」「これも持っていこう」など欲張った備蓄はおすすめできません。

以下のリストを参考に、避難所に持っていく防災用品を絞りましょう。
避難所での生活を想定したリストです

【二次避難用の備蓄品】防災用品チェックリスト

上記はあくまでも目安なので、必ずしもすべて必須ではありません。自治体のHPから、最寄の避難所の備蓄品を確認して、不要なものがあれば減らしてください。

また、一次避難(命を守る緊急的な避難)に必要な防災用品は、以下の記事で詳しく解説しているので、まだ手を付けていない人はぜひ参考にしてください。

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狭い避難所スペースを回避する「在宅避難」の選択肢

狭い避難所スペースを回避する「在宅避難」の選択肢

混雑した避難所での過酷な共同生活や、健康被害のリスクを避けられる方法として、「在宅避難」があります。在宅避難とは、災害時にも避難所へ行かず、住み慣れた自宅にとどまって生活を続ける方法をです。

プライベートが守られた空間で過ごせるため、精神的な負担を軽減できます。

ただし、誰もが在宅避難を選べるわけではありません。次項では、在宅避難の条件や備蓄方法を解説するので、ぜひ参考にしてください。

避難所へ行かず在宅避難を選べる4つの条件

在宅避難を行うには、以下4つの条件を満たす必要があります。

在宅避難の条件

  • 自治体から公表される警戒レベルが2以下
  • 自宅がハザードマップ上の「危険区域外」に指定されている
  • 家屋に倒壊や火災の危険がない
  • ライフラインが停止しても生活できる備蓄がある

自治体は災害の規模や強さをもとに、警戒レベルを発令します。レベル3は支援が必要な人(高齢者など)の避難、レベル4で対象地域の人は全員避難しなければなりません

また、ハザードマップを見ると、津波や洪水、浸水の被害想定エリアがわかります。このエリアに該当しない危険区域外であれば、在宅避難を選べます。

※参考:国土交通省|ハザードマップ

もちろん、家屋の倒壊リスクがなく、自活できる備蓄があることが前提です。

安全が確保されていれば、無理に避難所へ向かう必要はありません。ただし、自己判断はせず、まずは警報や避難指示に従ってください。

また、自宅にいることに不安を感じた場合は、迷わず避難所へ向かいましょう。

在宅避難に向けた「日常備蓄(ローリングストック)」の考え方

在宅避難を行うため、自宅で無理なく備蓄する方法(ローリングストック)をご紹介します。

ローリングストックとは

  • 日常的にレトルト食品や缶詰などを多めに購入する
  • 自宅でストックしつつ、賞味期限の古いものから消費する
  • 消費した分だけ新たに買い込む

在宅避難では、少なくとも世帯人数×3~7日分の食料が必要です。各種ライフラインや物流の復旧を待つためです。

しかし、すべてを長期保存食にすると、「食べ慣れない味で受け付けない」「バリエーションが少なくて飽きる」といったリスクがあります。

ローリングストックの場合、非常食を普段から消費できるため、こうしたリスクがありません。賞味期限切れも防ぎつつ、防災への意識を保つ効果もあります。

備蓄用の特別な食品を大量に買い込む必要もないため、収納スペースが限られた単身者でも手軽に始められます。避難所が満員で入れない不測の事態に備えて、今日からでも始められる優れた防衛策です。

避難所の一人当たりのスペースに関してよくある質問

避難所の一人当たりのスペースに関してよくある質問

防災備蓄は、避難所の利用を具体的にイメージしなければ、「なにが必要か」「なにがないと困るのか」の判断が難しくなります。

次項では、避難所の一人当たりのスペースに関して、よくある質問と回答をご紹介します。小さな疑問を解消して、適切な備蓄ができるよう備えましょう。

よくある質問① 避難所の一人当たりのスペースは何畳くらい?

内閣府が各自治体に提示したガイドラインによると、避難所における一人当たりのスペースは、約1.9畳(3.5㎡)が目安です

ただし、このガイドラインに対応できている避難所は、国内全体の2割程度ともいわれており、あくまでも目安でしかありません。災害の規模によって被災者の数も変動するため、収容人数を超えると割り当てられるスペースはより狭くなるでしょう。

個人のプライバシーを守るには、自前の備蓄を充実させることが大切です。目隠しポンチョや寝袋、防災用アルミブランケットなど、周囲の目を遮れるアイテムも備蓄しておきましょう。

備えておきたい防災用品は、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

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よくある質問② 避難所は家族用のスペースもある?

自治体や避難所によって差はありますが、家族用のスペースが設けられるケースもあります。

居住スペースの場合は、人数に応じて広さが変わります。たとえば、3人なら8㎡、4人なら10㎡などです。ただし、この広さはあくまでも目安なので、被災者の数、避難所の広さによって変動するため注意してください

また、授乳やオムツ替えなど、乳幼児のいる家族向けの専用スペースが設けられる避難所もあります。

自治体・避難所により設備や広さは異なるため、平時から最寄りの避難所をチェックしておきましょう。足りない要素は、自宅の備蓄で補えるよう備える必要があります。

避難所の一人当たりのスペースを理解し、対策できる備蓄を整えよう!

日本の避難所における一人当たりのスペースは「約1〜2畳」が現状の目安であり、大人一人が横になれるくらいのスペースです

改定されたガイドラインでも十分な広さを確保できる自治体は限られ、感染症や精神的なストレス、健康被害のリスクは避けられません。このような環境を回避し、大切な家族と自分自身の心身の健康を守るためには、自宅の備蓄を充実させる必要があります。

アイマスクや耳栓、寝袋、目隠しポンチョなど、プライバシーや睡眠環境を守る準備も整えましょう。

また、備蓄を充実させると、在宅避難を選べる可能性もあります。避難先の選択肢を増やすためにも、今日から本格的な防災備蓄をはじめてください。

以下の記事では、避難所生活の実態や課題を詳しく解説しています。防災備蓄は避難生活で不足するものを具体的にイメージすることも大切なので、防災用品を購入する前にぜひチェックしてみてください。

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