避難所に持って行かない方がいいものは?必要なものと適切な防災術

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防災備蓄をはじめたとき、ネットでいろいろ検索すると、「こんな食料もあった方がいいな」「プライバシーを守るテントも買っておこう」など、あれもこれもと準備しがちです。

実際、著者自身もあらゆる事態を想定し、「備蓄リスト」も作らずに必要そうなものを買い込んでいた時期がありました。

しかし、こうした「足し算ばかりの備蓄方法」では、「避難所に持ち込めない」「持っていっても使えない」などの防災用品を買い込む恐れがあります。

そこで今回は、無駄なコストを発生させず、本当に使える防災用品に絞り込むため、「避難所に持っていかない方がいい防災用品」を7種ご紹介します

さらに、本当に必要なもののリスト在宅避難と避難所の使い分けなども解説するので、防災備蓄をはじめる際はぜひ参考にしてください。

予備知識さえあれば、避難生活で困らず、あなたや家族の安全・健康を守れる備えが完成します。無駄をそぎ落とし、最適化された防災備蓄を目指しましょう。

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避難所に持っていかない方がいいもの7種

避難所に持っていかない方がいい防災用品7種

「なんでも備えていた方がいい」と考え、手当たり次第に「必要そうなもの」を避難所に持っていくのはNGです

避難所での生活は、あくまでも一時的なもので、いつまでも居続ける場所ではありません。生活を立て直せるまでの数日間を過ごすイメージで、必要最小限の防災用品に抑えましょう。

過剰な備えは、ほかの被災者への迷惑になりかねません。次項では、避難所に持っていかない方がいいものを7種ご紹介するので、防災備蓄を始める際はぜひ参考にしてください。

持っていかない方がいい① スペースを占領する「大型・かさばるもの」

避難所で最も避けるべきは、居住スペースを過剰に占領する大型の荷物です。

内閣府の防災情報によると、避難所の個人スペースは、最低低3.5㎡(約2畳)とされています。限られたスペースを有効活用しつつ、ほかの被災者の迷惑を考慮しなければなりません。

※参考:内閣府|1 避難所の設置

避けるべき防災用品の一例をご紹介します。

スペースを圧迫する防災用品の例

  • ファミリーサイズの大型テント
  • プラスチック製の衣類ケース
  • 大量の布団やクッション

災害の規模によっては、避難所に大勢の被災者が押し寄せる可能性もあります。通路にはみ出すほどの荷物があると、体調不良者の搬送などに支障をきたすかもしれません

目安としては、防災リュック1つに収まるサイズが理想です。かさばるものは自宅避難で活用し、避難所へは折りたたみ可能な軽量アイテムを選定しましょう。

持っていかない方がいい② 衛生管理が困難な「生鮮食品」

避難所には冷蔵庫や調理設備がありません。生鮮食品や要冷蔵の食品を持ち込むと、食中毒のリスクを高めるほか、衛生環境の悪化を招きます

避難所への持ち出しが推奨される食料品の特徴を見ていきましょう。

推奨される食料

  • 常温で保存できる、防災仕様の非常食
  • 開封後に食べきれる個包装タイプ
  • 調理不要で食べられるもの(お湯や水を注ぐだけ、開封して食べられる、など)

避難所でも食料の配給を受けられますが、被災者の数が多ければ十分な量を確保できるとは限りません。世帯人数の多い家庭、小さな子どものいる家庭は、自前の食料を備蓄して、避難所へ持ち込みましょう。

自前の食料であれば、「子どもが食べ慣れたお菓子」「アレルギーに配慮した非常食」など、避難所で困るリスクも抑えられます。

以下の記事では、おすすめの非常食を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

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持っていかない方がいい③ トラブルを招く「高価なもの」

窃盗リスクを考慮して、「高価なもの」は避難所に持っていかない方が無難です。

避難所は、不特定多数の人が出入りする環境です。盗難リスクが高まるだけでなく、紛失した際に周囲を疑うような状況に陥れば、人間関係のトラブルにも発展しかねません

避難所では、必要最低限の現金と身分証明書、通帳のコピー程度を身につけておくのが基本です。高価なカメラやゲーム機なども、避難所での生活には不要であり、管理の負担を増やすだけです。

もし貴重品を持ち出す必要がある場合は、肌身離さず持てる小さなポーチにまとめ、常に身につけておく対策を取ってください。自分の大切なものを守るためにも、無防備に持ち込まないことが最大の自己防衛です。

持っていかない方がいい④ 飲酒目的の「アルコール類」

原則として、避難所では飲酒目的のアルコール類の持ち込みは禁止、もしくは推奨されていません

飲酒は、ほかの被災者とのトラブルに発展するリスクがあります。さらに、避難生活では熱中症や栄養不足による体調不良など、健康上のリスクも高まるため、アルコール類は推奨されていません。

場所や時間帯などを指定したうえで許可されるケースもありますが、基本的には「どの避難所も受け入れていない」と理解しましょう。

自分の楽しみを優先するのではなく、誰もが休息できる環境を作ることに協力する姿勢が、結果としてあなたや家族の精神的な安定にもつながります。

持っていかない方がいい⑤ 処分に困る「大量のゴミが出るもの」

規模の大きな災害発生後は、ゴミの回収が滞る可能性もあるため、大量のゴミが出る食料や防災用品の持ち込みは控えましょう。

避難所で問題視されるのは、衛生環境の悪化です。ゴミの処分やトイレ問題、手洗い・シャワーができないなど、各種ライフラインの停止により、環境悪化の要因がいくつもあります

あなたや家族も含め、大勢の被災者のいる避難所を守るためにも、ゴミが出やすいものは避けてください。「二重・三重に個包装されたお菓子」「大量の使い捨て食器」などはおすすめできません。

また、ゴミの処分・管理を自分たちで行えるよう、ゴミ袋やビニール袋の備蓄も進めましょう。

持っていかない方がいい⑥ 口の中の水分がなくなる「乾いた非常食」

飲料水は非常に重要な物資なため、口の中の水分がなくなる「乾いた非常食」は避難所へ持っていかないようにしましょう

避難所といえど、災害直後では飲料水の備蓄に限りがあります。実際、能登半島地震の被災翌日、特定の避難所では「1人コップ1杯半の水」しか配給できないケースもありました。

※参考:朝日新聞

「カンパン」「非常食用のビスケット」などは、長期保存食として優れていますが、被災直後の食料には不向きです。レトルト食品や缶詰など水分を含む非常食を中心に、お菓子類は「避難生活のストレスケア用」として備蓄しましょう

持っていかない方がいい⑦ 火災リスクのある「ろうそく」

避難所は火気厳禁なため、火災リスクのある「ろうそく」は持っていかない方が無難です

災害時の明かりといえば、ろうそくをイメージするかもしれませんが、可燃物へ引火するリスクがあります。引火した場合、二次災害の恐れもあるため、ろうそくは避けてください。

被災時には、LEDライトがおすすめです。引火するほどの発熱がなく、白熱電球より明るく照らしてくれます

ヘッドライトを備蓄しておくと、避難の際は手ぶらの状態で周囲を照らせるでしょう。

以下の記事では、おすすめのLEDライトを紹介しているので、備蓄を始める際はぜひ参考にしてください。

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避難所で本当に必要なものリスト

避難所に持っていく防災用品(一次持ち出し品)をリスト形式でご紹介します。

【一次持ち出し品】防災用品チェックリスト

避難所での生活は、過酷な環境下で心身の健康を維持し、生き抜くことが目的です。

大量の水や食料は、避難行動を遅らせる原因になり、被災によるケガのリスクを高めます。自宅の備蓄を整える際は、「走って逃げられる重さ」に調整した防災リュックを作りましょう。

防災リュックの中身については、以下の記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

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避難所へ行く前に!確認したい「防災備蓄」の最適化

避難所へ行く前に!確認したい「防災備蓄」の最適化

災害発生時の適切な避難行動は、規模や避難勧告のレベル、自宅の状況などによって左右されます。

あらゆる状況を想定した避難ができるよう、次項で解説する「防災備蓄の最適化」についても目を通しておきましょう。

在宅(自宅)避難と避難所の使い分け

すべての被災者が避難所での生活を強いられるわけではありません。自宅の倒壊リスクがなく、ライフラインが一時的に止まっているだけであれば、「在宅(自宅)避難」の選択肢もあります。

ただし、避難行動の原則に則った対応が必須なため、まずは政府広報オンラインの避難フローを確認してください。

避難フロー

  1. ハザードマップで自宅の位置を確認する
  2. 色が塗られている場合、原則として自宅外へ避難する
  3. 「避難に時間を要する人」かつ「知人宅などを頼れない人」は指定緊急避難場所へ向かう

    ※参考:政府広報オンライン

ハザードマップ上で色が塗られていたとしても、「自宅に浸水被害のリスクがない」「被害があっても水や食料が十分にある」といった場合、在宅避難が可能です。

さらに、自治体の放送によって、在宅避難の指示が出る場合もあります。

防災備蓄では、「在宅避難」と「避難所の利用」の両方を想定した備えが必要です。まずは命を守ることを優先し、避難所の利用を想定した防災リュック作りからはじめましょう

以下の記事では、各パターンに応じた備蓄リストを公開しています。本格的に防災備蓄をはじめる際は、ぜひ参考にしてください。

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避難所への移動を想定したコンパクトな荷造りのコツ

避難所への移動を想定する際、もっとも重要なのは「走って逃げられること」です。

大量の防災用品をリュックに詰め込むと、「重くて持てない」「収納場所から取り出すのに時間がかかる」など、避難を遅れさせかねません。スピーディーな移動と避難所での実用性を兼ね備えた、コンパクトな荷造りのコツを頭に入れておきましょう。

荷造りのコツ

  • 避難当日~翌日の生活を考慮した防災用品に絞る
  • リュックの重さは、男性で15㎏以下、女性で10㎏以下が目安
  • 誰かのリュックへ1つにまとめず、家族全員分のリュックを用意する
  • 重たいものは背中側の上部、軽いものは下部に詰める

リュックの重さはあくまでも目安なので、実際に背負って移動できるか、あらかじめ確認しておきましょう。

また、あなた専用のリュックはもちろん、子ども用・両親用など、家族に応じた防災リュックを準備してください。中身を分散させる目的もありますが、誰が在宅中でも逃げられる備えとして、全員分のリュックが欠かせません

防災リュックの作り方については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

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「避難所に持っていかない方がいいもの」に関してよくある質問

「避難所に持っていかない方がいいもの」に関してよくある質問

避難所に持っていく防災用品は、避難当日~翌日を生き延びるための重要なアイテムです。

だからこそ、「持っていかない方がいいもの」について、よく理解して取捨選択しなければ、「必要なものがない」「ほかの被災者とトラブルになる」などのリスクが高まります。

あなたの知識をより確かなものにできるよう、次項のよくある質問と回答にも必ず目を通しておきましょう。

よくある質問① 避難所に食料(非常食)を持っていくと奪われるって本当?

災害発生後、避難所は不特定多数の人が出入りするため、窃盗も少なからず発生します。過去の震災においても、「毛布の奪い合い」「手元にあったものが盗まれる」などの被害がありました。

※参考:内閣府|防災情報のページ

窃盗の対象になるのは、必ずしも食料とは限りません。窃盗被害のリスクを抑えられるよう、以下の対策も検討しましょう。

避難所での窃盗被害対策

  • 持ち出した防災用品は、すべてリュックやテント内など目につきにくい場所で保管する
  • 必ず家族の誰かが管理できる状態にする
  • 貴重品類(貴金属などの高価なもの)は持ち出さない
  • 食料や水があることを周囲に触れ回らない

持ち出した防災用品は、家族全員で適切に管理しつつ、トラブルや犯罪被害に遭わないよう注意が必要です。

よくある質問② 避難所に持っていく最低限必要なものは?

避難所に持っていく最低限必要なものは次のとおりです。

最低限必要なもの

  • 水と食料(当日~翌日分)
  • スマホ用の充電器(乾電池式)もしくは携帯ラジオ
  • 現金
  • 救急用品(予備薬も含む)
  • 給水袋
  • ヘッドライト

夜間の避難に備えて、ヘッドライトは必ず持っておきましょう。停電が発生した場合、暗闇の中を歩かなければなりません。

避難所に到着したあとは、水や食料が必須です。避難所によっては十分な備蓄がない可能性もあるので、当日から翌日分を防災リュックに詰めてください

また、リアルタイムの災害情報は、安全な避難に必須です。家族の安否確認のためにもスマホは欠かせないため、いつでも充電できる状態を整えましょう。

防災リュックの中身については、以下の記事でも解説しているので、ぜひ参考にしてください。

よくある質問③ 避難所の備蓄にはなにがある?

自治体によって差はありますが、避難所には以下の備蓄があります。

避難所にある備蓄品の例

  • 食料
  • 寝具   :毛布、アルミレスキューシートなど
  • トイレ関連:簡易トイレ、携帯トイレ、トイレットペーパーなど
  • 日用品  :歯ブラシ、タオル、ごみ袋など
  • 間仕切り :テント、パーティションなど
  • 衛生用品 :ウェットティッシュ、救急セットなど
  • 乳幼児用品:粉ミルク、紙おむつなど
  • その他  :電源、暖房設備、ラジオなど

上記すべての防災用品が備蓄されているとは限りません。水や食料、寝具など最低限のもので構成されるケースもあります。

さらに、十分な量の備蓄があるとも限らないため、自前の防災リュックは必須です。

防災リュックの中身については、以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。

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防災リュックの中身について、入れるべき防災用品のリストをご紹介します。子ども・女性・高齢者の人に向けた追加する防災用品も解説するので、ぜひ参考にしてください。

よくある質問④ 女性は避難所に行かない方がいいのは本当?

性別に関係なく、「自宅が被害を受けた」「知人・友人を頼れない」といった場合は、必ず避難所を利用しましょう

確かに、避難所では女性を狙った犯罪被害も発生しています。過去の震災では、「のぞき」「強制わいせつ」などの犯罪が起きていました。

※参考:内閣府|防災情報のページ

そのため、国や自治体は、被災者のプライバシー・安全を確保できるよう、「避難所でのテント設置」「男女別のトイレ設置」など、対策が実施されています。

しかし、身の安全を守るには、自衛手段の確保も必要です。防災備蓄の際は、以下の方法で防犯対策も講じましょう。

犯罪を防ぐ対策の例

  • 防犯ブザー、防犯ホイッスルも備蓄品に加える
  • 着替えや就寝用に、一人用テントを購入する
  • 着替え用の目隠しポンチョを購入する

防犯ブザー・ホイッスルは、防災リュックやポーチの外側に取り付けてください。いつでも使えるよう、手の届く範囲に備えることが大切です。

また、テントに関しては、避難所で提供してもらえる可能性もあります。最寄の避難所をネットで検索し、備蓄品を確認してみましょう。

避難所のテント利用については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

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避難所生活を見据えた「コンパクト防災」を今すぐ始めよう

避難所生活は、慣れない環境での共同生活です。だからこそ、「何を持っていくか」だけでなく「何を持っていかないか」という引き算の視点が、周囲とのトラブルを防ぐ鍵となります。

今回紹介したリストを参考に、大型のものや不要なものは避け、本当に必要な衛生用品や防寒具をコンパクトにまとめる準備をはじめましょう。

持ち出し品と自宅用の違いがわからない」「優先順位を知りたい」といった人は、以下の記事もチェックしてみてください。必要な避難グッズのリストや備蓄のステップを、備蓄が初めての人もわかりやすいよう解説しています。

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